田舎暮らしだからこそ成功できたネット副業|メルカリを活用した現実的な生き方

仕事・収入・副業

都会から田舎に移住した後、「どうやって収入を得るか?」という問題は、多くの移住希望者が直面する現実的な課題です。私は52歳で大阪から山口県に移住し、縁もゆかりもない土地で新たな生活を始めました。移住当初は、明確な就職先や仕事があったわけではありませんが、「こんな暮らしがしたい」という理想ははっきりと持っていました。

今回は、自然に囲まれた田舎暮らしを実現しながら、メルカリを活用したネット副業で収入を得るようになった過程や、そのメリット・デメリット、続けるコツについてまとめていきます。

田舎暮らしを選び、仕事を「自分で作る」選択

私は就きたい仕事があって田舎に来たわけではありません。けれど、心に描いていた理想の暮らしがありました。空き家バンクを活用して購入したのは、3000㎡の農地がついた広い古民家。ここで、卵から孵化させた鶏を育てたり、家庭菜園に挑戦したりと、自然と共に生きる生活を実践しています。

お金を稼ぐだけが「仕事」ではないと考えていますが、それでも生きていくには最低限の収入は必要です。では、その「最低限」はいくらなのか?自分に合った働き方は何なのか?それを模索した結果、私はメルカリやメルカリショップスでの中古メディア販売という方法にたどり着きました。

メルカリ販売はコツコツ型のビジネス

メルカリでの物販は、やってみると想像以上に「継続力」が求められます。ある程度出品数を増やすと、商品はほぼ毎日売れていきます。たとえば、365品あれば1日1品売れる可能性があるという理屈です。

しかし、商品が売れれば在庫は減ります。補充しないと次の日は売れないかもしれない。つまり、動き出した歯車は止められないのです。このサイクルがマンネリを生み、時にモチベーションの低下につながることもあります。

私はこの「止まれない感覚」を乗り越えるために、まずは3000品目を目標に出品しました。これにより、売れてもすぐに在庫がなくなるという心配が減りました。その後は「売れた数を翌月の仕入れ数」とし、ヤフオクやリサイクル店舗、旅行先での仕入れなどを通じて、新しい商品を探す楽しさを加えることでマンネリを防いでいます。

安定しない収入と向き合うための「副収入とリアルな仕事」の併用

メルカリ販売は、良い時はまとまった金額が稼げるものの、やはり「売れる月」「売れない月」があります。この収入の不安定さを和らげるために、私は地元のガソリンスタンドでのアルバイトを始めました。さらに、2025年3月末からは施設警備の仕事も加え、複数の収入源を確保しています。

アルバイトは収入面だけでなく、気分転換にもなっています。ずっと自宅で作業していると気が滅入ることもあるので、外で働く時間が生活のリズムを整えてくれる良いバランスになっています。

田舎暮らしがネット副業に向いている理由

田舎でネット副業を行う最大のメリットは、時間と空間の自由です。私は空き家バンクで購入した古民家の広い間取りを活かし、商品保管や作業スペースとして活用しています。これが都会で家賃を払いながらだと、同じようにはできなかったでしょう。

また、発送や出品の合間には、鶏と戯れたり、畑の手入れをしたり、自然と触れ合う時間が多く持てます。これは精神的にも大きなメリットで、田舎暮らしとネット副業の相性の良さを日々実感しています。

田舎でネット販売をする際に気をつけたいこと

もちろん、田舎でネット販売を行う上での不便さもあります。私の住む山間部では、発送のために車で郵便ポストまで行かなければなりません。また、梱包資材を調達するにも山を下りる必要があります。

さらに、宅配業者の選択肢も限られていて、発送手段が日本郵便に偏りがちです。ヤマトや佐川を利用するには、距離と時間がかかるというデメリットもあります。

ただし、私が扱っている商品はCDやDVD、カセットテープなど小さくて軽いものなので、梱包作業そのものに苦労は少なく、工夫次第で十分に対応可能です。

出品数と仕事のバランスの取り方

副業を続けながら、メルカリ販売を日常に組み込むには、出品数の調整と時間配分の工夫が欠かせません。私の場合、出品数が1000品を超えたあたりからガソリンスタンドで働き始め、2000品を超えた頃からは出品のペースを少し落とし、施設警備の仕事も加えました。

現在は、1日あたり平均3品の発送、多くても10品程度の処理なので、十分に両立可能なボリュームです。新たな出品は月に100品程度、つまり1日5〜10品を目安にしています。

無理のないペースを保つことで、仕事も副業も長く続けられるようにしています。

ネット副業は「副業感覚」がちょうど良い

ネット販売は一見手軽に始められるように見えますが、実際には浮き沈みの激しい世界です。収益が上がる月とそうでない月の差に精神的なストレスを感じることもあります。

私はネット副業は「本業」ではなく「副業感覚」で取り組むのがちょうど良いと考えています。生活の柱にするには不安定さがネックになりますが、あくまで副収入として取り組むなら、楽しみながら続けることができます。

売上が伸びた月は嬉しく、落ち込んだ月は無理せずバイトに集中する。そんな柔軟な姿勢が、長く続けていくコツだと思います。

おわりに:田舎暮らしとネット副業の可能性

田舎暮らしは、自然の豊かさや地域のつながりなど、多くの魅力にあふれています。しかし、収入の確保という点で不安を感じる方も多いでしょう。

私のように、ネット副業とリアルな仕事を両立させることで、現実的かつ心地よい生活スタイルを築くことは可能です。特に田舎では、広い空間や静かな環境を活かして作業ができるというメリットがあります。

これから田舎に移住して、ネットを活用した働き方を考えている方には、ぜひ私の経験を一つの参考にしていただければと思います。無理せず、焦らず、自分のペースで――それが田舎暮らしとネット副業の両立の秘訣です。

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