移住後に感じた文化や価値観の違いと適応法

移住・田舎暮らし全般

大阪から山口県に移住してから、私の日常は大きく変わりました。52歳という年齢での移住は決して簡単な決断ではありませんでしたが、自然豊かな田舎生活と、新たな挑戦を楽しむ毎日を送っています。この記事では、私が実際に移住して感じた「文化や価値観の違い」と、それにどのように適応してきたのかについてシェアしたいと思います。

時間の流れ方と生活リズムの違い

移住前、私は大阪府に住んでいました。大阪では、仕事や生活のペースが非常に速く、電車の時刻表に合わせた生活が日常でした。しかし、山口県の山間部に移住してからは、車が主な交通手段になり、時間に合わせた生活が少なくなりました。外灯も少なく、夜が早く訪れるため、日が沈むと一気に暗くなり、時間の流れがゆっくりと感じられます。

秋になると虫の鳴き声に癒され、満天の星空が広がります。その星空はまるで手を伸ばせば掴めそうなほど美しく、都会ではなかなか感じられない、心が落ち着く感覚を覚えます。都会の忙しさを忘れ、日々のリズムが穏やかになり、時間を楽しむ感覚が身につきました。特にキャンプのような生活をしているようで、夜はゆっくりと過ごすことができます。大阪では経験できなかった自然との一体感が、移住生活をさらに特別なものにしています。

地元の人々とのコミュニケーション

移住前、田舎でのコミュニケーションには、お酒を交えた会話や地域の会合が中心だと考えていました。確かにそれは一つの形かもしれませんが、予想に反して、思ったよりもそういった機会は少ないことに驚きました。車での移動が主流で、地域の集まりや会合も月に1回もないことが多いです。時折、地域の行事に参加することがあっても、その頻度は少なく、少し寂しさを感じることもあります。

ですが、だからこそ私は意識的に声をかけることを大切にしています。地域の方々と積極的に交流し、関西出身ということで、「関西から来たんですか?」と声をかけられることも増えました。関西の人々には面白いエピソードを話して、少しでも交流を深めようと思っています。

移住当初、声をかけることの大切さを実感しました。自分から声をかけることで、地域の方々とも距離が縮まり、徐々に信頼関係が生まれていきました。移住後、どんなに小さな交流でも、自分にとってはとても貴重なものになっています。

物価の違いとその影響

移住後、物価についても大きな違いを感じました。特に、田舎の物価が意外にも高いと感じました。大阪に住んでいた時と比べると、同じ作物でも田舎で販売される価格が高くなることがよくあります。地元で育てた野菜が、他の地域に流通し、高値で販売されてしまうため、地域での購入が意外に高くつくことがあります。

この物価の違いに対応するため、私はできるだけ自給自足を目指し、家の敷地内にある耕作放棄地で家庭菜園に挑戦しています。しかし、初めての挑戦であるため、思うように育つ作物にはまだ程遠い状態です。それでも、育てた野菜を頂けることに感謝しながら、少しずつ収穫できる喜びを感じています。

物価高騰の影響を受けているのは私だけではなく、私の息子も山口県に訪れる際に同じように感じているようです。そのため、家庭菜園は物価を抑えるためにも、また健康的な食生活を送るためにも非常に重要な活動となっています。

資格取得と移住後の働き方

移住前に準備したことの一つが資格取得でした。特に、食品衛生責任者養成講習会を受けたのは「鶏を育てたい」という夢があったからです。移住後、鶏の飼育を始めることを考えていたため、万全を期してこの資格を取得しました。これにより、将来的に卵かけご飯屋を開業することも視野に入れて準備をしています。

また、私は危険物乙種第4類という資格を取得しました。これは、山口県内のガソリンスタンドで働くために必要な資格であり、無事に採用されました。このように、移住前に資格を取得することで、実際に移住先での仕事に役立ち、すぐに安定した仕事を得ることができました。

さらに、2025年3月末からは施設警備の仕事を始める予定です。施設警備に必要な資格の一つが第1級陸上特殊無線技士であり、これを持っていたことで採用されました。無線技士が退職予定であったため、タイミングが良かったということもありますが、資格を持っていることで新しい仕事に挑戦できるチャンスが増えることを実感しました。

移住後に感じた「仕事の壁」とその乗り越え方

移住後、最初に感じたのは「年齢とともに仕事の選択肢が狭まる」という現実でした。特に、50歳を超えてからの転職やアルバイトの選択肢は限られており、事前に資格を取っていなければ、仕事を得ることが難しい場面もあると感じました。移住前に資格を取得しておくことが、移住後の安定した生活に繋がると痛感しています。

例えば、ガソリンスタンドでのアルバイトも、資格を持っていたからこそ採用されました。資格を活かして、新しい仕事を始める際には事前に準備をしておくことが非常に重要です。今後も何か新しい仕事を始める際には、必要な資格を事前に取得しておくことが、自分の未来を切り拓く鍵になると考えています。

まとめ

大阪から山口県への移住は、私にとって大きな変化でした。田舎での生活は、時間の流れ方や人々との関わり方、物価、仕事など、すべてが新しく、そして時には予想外でした。しかし、そのすべてが私にとって貴重な経験となり、日々成長しています。

特に重要だったのは、事前に準備しておいた資格が移住後の仕事に活かされ、安定した生活を支えてくれたことです。また、田舎での静かな生活は、私にとって精神的な豊かさをもたらし、自然との共生を深く感じることができました。

これから田舎移住を考えている方々には、ぜひ事前の準備と覚悟を持って挑戦してほしいと思います。田舎の生活は、心が豊かになり、新たな発見が多い場所です。移住することで、あなたもきっと新しい人生の喜びを見つけることができるはずです。

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